事件屋稼業

気持ちに素直に日々を書いていきます

welq問題に関する守安社長インタビューに思うこと

DeNA社のwelqの医療問題について、サイトの一時閉鎖が発表され、techcrunchには守安社長のインタビューが掲載されました。

jp.techcrunch.com

危機管理の点で良くできたインタビューだとは思いますし、「結果責任において良いか悪いかは別において、分かる範囲で、誠実かつ正直に回答されている印象」(LINE執行役員田端氏)といったコメントを始めとして、擁護する意見も業界の方を中心に出てきたのですから、成功なのでしょう。(田端氏のコメントが“擁護”なのかはなんとも言えないところですが)

ただ、本質的には、経営者として関知していたかとか、管理不足を認めたから偉いという話ではなく、企業体質の問題なので、誰よりも(村田マリ女史よりも)責任を負うべきなのは守安氏をはじめとした経営陣であると思うのです。「儲かればなんでもいい」というように見える創業以来の姿勢は、メンバーをそのような活動に走らせるし、このような企業の買収という判断にも至らせてしまいます。コトの処理に南場さんを…という論調も一部にはありますが、過去を振り返る限り、その点では何の変わりもないでしょう。(むしろ顕著でしょう。経営者としての明晰さと理念とは、この場合リンクしていないようです)

一月前に記事(MERYとwelq〜キュレーションサイト運営会社の企業理念を読んでみたこと - 事件屋稼業)を書いた折にはここまでの炎上になるとは思っていなかったのですが、本当に信じている企業理念のない会社は、割と早くに没落するのだ、ということだと思います。全ての経営者の方々、投資家の皆様は、十分に考えられた方が良いでしょう。

成長戦略に悩むDeNAではありますが、この事件で衰退の一途を辿る、ということはないと思われます。ただ、本当の価値を生み出すことを目的にしていない以上、淘汰の憂き目に合うのは時間の問題かもしれません。価値を生まない生物に、世界は厳しいものです。